授乳・抱っこで腕が痛い産後ママへ|原村の整骨院鍼灸院のセルフケア

授乳や抱っこのたびに、腕や手首がじんわりと痛くなる。気がついたら、重いものが持ちにくくなっていた。赤ちゃんを抱き上げようとしたとき、ズキッと手首が痛む。

「産後は体がこんなものだから仕方ない」と思って我慢しているママ、実はとても多いんです。ですが、その痛みには必ず原因があります。そして原因がわかれば、今日からできるケアがあります。

このコラムでは、授乳・抱っこで腕や手首が痛くなる理由と、日常生活の中に組み込めるセルフケアをお伝えします。「育児の合間にできる」「難しくない」をテーマに書きましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。

なぜ授乳・抱っこで腕が痛くなるの?

産後ママの腕や手首の痛みには、いくつかの原因が重なって起きています。

① 手首・前腕への繰り返し負荷

赤ちゃんを抱っこするとき、多くのママは手首を反らして赤ちゃんの頭やお尻を支えます。この「手首を反らした状態」での保持が、腱鞘(けんしょう)というトンネルに強い摩擦を起こします。

腱鞘炎は、ひとつひとつの動作は小さくても、1日何十回・何百回と繰り返されることで起きます。授乳・抱っこは、まさにこの「小さな動作の繰り返し」の典型です。

② 肩をすくめた「力み姿勢」

赤ちゃんを落とさないようにしっかり抱こうとすると、自然と肩が上がり(すくみ)、首や肩の筋肉が常に緊張した状態になります。この緊張が続くと、肩こりだけでなく、腕にしびれや重だるさが出ることもあります。

③ 授乳中の猫背・丸まり姿勢

授乳中は赤ちゃんに顔を向けるため、自然と背中が丸まります。この猫背姿勢は、肩甲骨の動きを制限し、腕の筋肉に余分な負担をかけます。長時間この姿勢を続けると、肩から腕・手首にかけての痛みが慢性化しやすくなります。

④ 睡眠不足と疲労による回復力の低下

産後は睡眠が十分に取れない時期です。体の疲労が回復しきらないまま毎日繰り返されることで、普段なら自然に回復する筋肉・腱の炎症が長引きやすくなります。「少し腕が痛いな」という段階で対処することが、腱鞘炎の慢性化を防ぐポイントです。

知っておきたい「授乳・抱っこのNG姿勢」

痛みの原因となりやすい姿勢を知っておくことで、日常の小さな積み重ねが変わります。

NG① 手首を大きく反らして支える

赤ちゃんの頭を手のひら全体でなく、手首を反らして指先だけで支える持ち方です。手首への負担が集中するため、腱鞘炎を起こしやすくなります。

→ 改善ポイント:手のひら全体・前腕全体を使って赤ちゃんの重さを分散させましょう。

NG② 肩をすくめたまま長時間保持

無意識に肩が上がっている状態で長時間抱っこするパターンです。「落ちそう」「重い」という不安から体が力むほど、この姿勢になりやすいです。

→ 改善ポイント:抱っこひもやクッションを活用して、体の力みを最小限にしましょう。

NG③ いつも同じ側だけで抱っこする

利き手や習慣で、片側だけで抱っこし続けると、その側の腕・肩・腰に負担が偏ります。左右バランスを意識することが大切です。

NG④ 授乳中に赤ちゃんを持ち上げすぎる

授乳中に赤ちゃんを持ち上げすぎたり、自分が大きく前に傾いたりすると、首・肩・背中への負担が増します。授乳クッションで赤ちゃんの高さを調整すると、格段に楽になります。

今日からできる!腕・手首・肩のセルフケア

授乳や抱っこの合間に、1日2〜3回試してみてください。赤ちゃんが寝ているちょっとした時間でもできる内容にしています。

① 手首のリリースストレッチ(1セット15〜20秒)

腱鞘炎の予防・初期ケアに特に効果的なストレッチです。

  1. 腕をまっすぐ前に伸ばす(手のひらは正面向き)
  2. もう一方の手で、伸ばした手の指先をゆっくり手前(体側)に曲げる
  3. 前腕の内側が伸びているのを感じながら15〜20秒キープ
  4. 今度は手のひら側を曲げ(指先を下向きに)前腕の外側も伸ばす
  5. 左右それぞれ2〜3セット

注意:痛みが強い場合は無理に伸ばさず、「伸びているかな?」くらいの強さで行いましょう。

② 前腕のセルフマッサージ(1〜2分)

授乳・抱っこで酷使された前腕の筋肉をほぐします。

  1. 反対の手の親指で、手首からひじに向かってゆっくりと押しながらさする
  2. 特に「痛気持ちいい」と感じる場所は5〜10秒ほどゆっくり圧をかけて緩める
  3. 左右それぞれ行う

マッサージ後は温タオルなどで少し温めると、筋肉がさらに緩みやすくなります。

③ 肩の「脱力ほぐし」(30秒〜1分)

力みが抜けにくい肩周りをリセットします。

  1. 両肩を思い切り上に引き上げる(3秒)
  2. 一気にストンと落とす(この「落とす」感覚が大切)
  3. 5〜8回繰り返す

授乳の後や、肩が重いと感じたときに気軽に試してみてください。

④ 胸を開くストレッチ(1セット30秒)

授乳・抱っこの猫背姿勢で縮まった胸の筋肉を伸ばします。

  1. 両手を腰の後ろで組む(難しければ、壁に片手をついてもOK)
  2. 胸を開くように、肩甲骨をゆっくり寄せながら後ろに引く
  3. あごを少し上げて30秒キープ
  4. 2〜3セット

⑤ 授乳・抱っこ中の「姿勢リセット」習慣

ストレッチと合わせて、抱っこ・授乳のたびに小さな姿勢チェックを習慣にしましょう。

  • 授乳クッションを使って赤ちゃんの高さを調整する(腕の持ち上げを最小限に)
  • 肩に力が入っていないか、10分に1回意識してみる
  • 左右バランスよく抱くことを意識する
  • 抱っこひもを活用して、腕への負担を分散させる

こんな状態のときは、一人で抱え込まないでください

セルフケアは、日常的な疲労・軽い痛みのサポートとして有効です。ただし、以下のような状態のときは、早めに専門家への相談をおすすめします。

  • 手首や腕の特定の部位を押すと強い痛みがある
  • 朝起きたとき、手首・指がこわばっている
  • 腕を上げる・回す動作で引っかかるような感覚がある
  • しびれや感覚の異常が出てきた
  • 数週間セルフケアを続けても改善しない

腱鞘炎は、早い段階で適切なケアをすれば症状の改善をサポートできますが、放置が続くと慢性化しやすくなります。赤ちゃんを抱くことは毎日のことですから、「少し気になる」のうちに来院していただけると、より早く楽になれます。

たなか整骨院鍼灸院から、産後ママへ

私自身、1人の子を育てるパパとして、毎日の育児の大変さを家族と一緒に体で感じてきました。抱っこで腕が限界になる感覚、授乳の合間にやっと休めた瞬間の疲労感——そういった実感があるからこそ、産後ママのお体へのケアに真剣に向き合いたいと思っています。

「治療院は敷居が高い」「痛みを我慢するのが当たり前だと思っていた」という方も、ぜひ気軽にご相談ください。長野県原村・八ヶ岳エリアにお住まいの方、茅野や諏訪方面からも通いやすい立地です。

産後の体のことで気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。一緒に、無理なく毎日を過ごせる体を整えていきましょう。

この記事を書いた人

院長パパ

院長パパ|たなか整骨院鍼灸院 院長 田中経義

柔道整復師・鍼灸師・NSCA-CSCS。長野県原村・八ヶ岳エリアで、育児中のママ・パパ、スポーツを頑張る子どもたちの体づくりをサポートしています。

社会人サッカーチームFCアビエスの専属トレーナー、小学生サッカーコーチ、1児の父としての目線も大切にしながら、「家族を支える人が、家族と笑顔で過ごせる体づくり」をお手伝いしています。