「先生、うちの子がサッカーの練習中に急に太ももが痛くなって……」
当院にも、そんなご相談をよくいただきます。
成長期の子どもの肉離れは、最近じわじわと増えています。
「練習量が多いから」
「ウォームアップが足りないから」
そう思われがちですが、実はもう一つ、見落とされやすい原因があります。
それが、「止まる動作」の練習不足です。
なぜ走っているときに肉離れが起きるのか
スプリント中、筋肉への負担が最も大きくなるのは「蹴り出す瞬間」ではありません。
「足が地面に着く直前」です。
つまり、前に振り出した脚のスピードを落とすときです。
このとき、太もも裏の筋肉であるハムストリングは、「伸ばされながら踏ん張る」という動きをしています。
縮みながら力を出す動きと比べて、伸ばされながら力を出す動きは筋肉への負荷が大きくなります。
使い慣れていないと、小さな損傷が積み重なりやすいのです。

小学生は、骨の成長に筋肉や腱の発達が追いつきにくい時期でもあります。
スピードだけが上がると、体がついていけなくなることがあります。
「走る練習」は多いのに「止まる練習」が少ない
私はサッカーの少年チームでコーチをしています。
練習メニューを見渡すと、「速く走る」「たくさん走る」が中心になりやすいと感じています。
でも実際のゲームでは、ダッシュとストップの繰り返しです。
急ブレーキや方向転換が、何十回も起きています。
「止まる・減速する動作」に必要な筋力が十分でないまま、スピードだけが上がっていく。
これが、子どもの肉離れが起きやすい体の状態です。
社会人サッカーチームの帯同トレーナーとして選手の体を見てきた経験からも、「止まる力」の弱さが怪我につながるケースをたびたび目にしてきました。
大人のアスリートでも課題になるほど、この動作は見落とされやすいのです。
今日からできる3つの予防ケア
難しいトレーニングは必要ありません。
親子で取り組めることから始めてみてください。

① ゆっくり下ろすスクワット
膝がつま先より前に出すぎないよう注意しながら、3秒かけてゆっくり下ろし、1秒止めて、戻す動きを行います。
まずは1セット10回からで大丈夫です。
太もも裏を伸ばしながら鍛える、最もシンプルな方法です。
② 片足着地のバランス練習
軽くジャンプして片足で着地し、3秒静止します。
膝が内側に崩れていないかをチェックしてください。
左右交互に5回ずつ。
試合前のウォームアップにも取り入れやすい動作です。
③ 練習後の太もも裏セルフチェック
練習や試合の後、親御さんが太もも裏を軽く押してみてください。
場所は、お尻の下から膝裏にかけてです。
左右の硬さや張り感に差がないか確認するだけでも、異変の早期発見につながります。
「痛い」と言い出す前に、ぜひご相談を
「最近走ると太ももが張る」
「片足だけ疲れやすい気がする」
そんな段階でも、お気軽にご相談ください。
痛みが出てから来院するより、違和感の段階で体の状態を把握することで、大事な試合や練習を休まずに過ごせるサポートができます。
原村・茅野エリアで、お子さんのスポーツ障害や体のケアが気になる方は、当院へお声がけください。
一緒に、グラウンドで笑顔でいられる体を整えていきましょう。

