諏訪湖マラソンの県民枠申込が始まった6月。
「今年こそ走ろうかな」と思いながら、忙しさを理由にまた先延ばしにしようとしていませんか。
実は私自身も、6月9日に諏訪湖マラソンへのエントリーを決めました。ガーミンとShokzを注文して、毎朝15〜30分のランニングを再開しています。走ることが生活の中に戻ってきた感じがして、朝の気持ちがぐっと変わりました。
ただ、正直なところ最初から飛ばしすぎてしまいました。数日後には筋肉痛と膝の違和感が出て、「これは続けられないかも」と思ったほどです。
整骨院の院長として、そして「走り始めたばかりの育児パパ」として——失敗した体験も含めて、怪我なく諏訪湖マラソンのスタートラインに立つための始め方をまとめました。
ランニングが「仕事×育児パパ」に向いている3つの理由
「忙しいのに走る時間なんてない」と思っているパパもいるはずです。
でも実は、ランニングは時間の少ないパパにこそ合っている運動です。

① 自律神経をリセットできる
仕事のプレッシャー、育児の疲れ、睡眠不足。これらが重なると、交感神経(緊張・興奮モード)が過剰に働き続けます。
20〜30分のゆっくりジョギングは、副交感神経を刺激して自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
「走り終わったあとに気持ちが落ち着く」「頭の中がクリアになる」という感覚、経験がある方も多いのではないでしょうか。
来院されるパパさんからよく聞くのが、「走り始めてから夜の寝つきが良くなった」というお話です。体を動かすことで、体と心のスイッチが自然に切り替わるのでしょう。
② 腰椎への血流ケアになる
デスクワークと育児の抱っこが多いパパは、腰椎(腰の骨)まわりの血流が滞りやすい状態にあります。
適度なランニングは、椎間板に水分と栄養を届ける「ポンプ効果」を生み出します。座りっぱなしで固まらせておくより、動く方が腰には優しいのです。
ただし、走り方が悪いと逆に腰へのダメージになります。「始め方」が大切な理由がここにあります。
③ 育児の体力を底上げできる
子どもを追いかけて、抱っこして、週末は公園でフル稼働。
育児に必要な体力は、意識して作らないとどんどん落ちていきます。30代からの体力低下は加速しやすく、「40代になったら急につらくなった」というパパが多いのはそのためです。
今から週2〜3回のランニングを習慣にするだけで、2〜3ヶ月後の体力は確実に変わります。
走り始めに失敗しない3つのルール
「久しぶりに走ったら膝が痛くなった」「1週間で故障してリタイア」——これが走り始めパパの最もよくある失敗パターンです。
ランニング初心者・再開者が最初につまずく原因は、ほぼ「最初から飛ばしすぎること」です。
体力は比較的早く戻る感覚がありますが、腱や靭帯は筋肉より回復が遅く、過負荷に弱いです。
来院されるパパさんからよく聞くのが、「久しぶりに走ったら翌週から膝が痛くなって…」というパターンです。体力が戻った感覚があっても、腱や靭帯は筋肉より回復が遅いので、組織はまだ追いついていないことがよくあります。
ルール① 最初の2週間は「会話できるペース」で走る

やり方:走りながら独り言が言えるくらいのペースを保つ。
目安:距離ではなく時間で管理。「20分走れたらOK」でスタート。
このペースは「ゾーン2」と呼ばれ、有酸素能力が最も効率よく鍛えられる強度域です。速く走らなくても、このペースを続けることで体力の土台が作られます。
ルール② 週3回・1日おきを上限にする(最初の1ヶ月)

やり方:月・水・金 or 月・木・土など、1日おきのスケジュールで組む。
目安:1回20〜30分 × 週3回が最初の1ヶ月の上限。
走った翌日の休息日が、実際に体力が作られる時間です。「頑張れるのに休む」が最初のポイント。毎日走ると回復が追いつかず、故障につながります。
ルール③ 走る前5分にウォームアップを入れる

やり方(3ステップ):
- 足首回し(左右各10回)
- 膝の屈伸(ゆっくり10回)
- 股関節の前後ランジ(左右各5回)
目安:朝ランの場合は起床直後ではなく、15〜30分後に走り始める。朝は体が最も固まっている時間帯です。
ウォームアップなしで走ると、足底・アキレス腱・膝への負荷が高くなります。たった5分ですが、続けるだけで故障リスクが変わります。
走り始めに出やすい「体のサイン」3つ
ランニングを始めると、最初の1〜2ヶ月はどこかに反応が出やすい時期です。
筋肉痛は問題ありませんが、以下のサインが出た場合は、練習量を減らすか受診を検討してください。

① すねの内側の痛み(シンスプリント)
走り始めのパパに最も多いのが、すねの内側のじわっとした痛みです。
すねを押すと痛みがある・走るとじんじんする場合は、シンスプリント(脛骨疲労性骨膜炎)の可能性があります。
2日以上続く場合は練習量を半減してください。1週間以上続く場合は受診を。早めに対処すれば、完全休止せずに走り続けることも可能です。
② 朝の一歩目にかかとが痛む(足底腱膜炎)
朝ベッドから出たときにかかとがズキッと痛む、走り続けると足裏に張りが出る、という症状です。
足底腱膜炎は悪化すると日常歩行にも影響します。「走れなくはない」という段階で相談してもらえると、早めの対処ができます。
ふくらはぎのストレッチを走る前後に入れることで予防のサポートができます(次のセクションで紹介します)。
③ 膝の外側の張り・痛み(腸脛靭帯炎)
走行距離が増えてくると、膝の外側に張りや痛みが出ることがあります。
腸脛靭帯(太ももの外側から膝にかけての組織)が摩擦で炎症を起こす状態です。「走り込むほど痛くなる」のが特徴で、距離を急増させたタイミングに起きやすいです。
痛みが出たらその日の練習をやめ、2日間は走らないようにしてください。
走る前後に1分でできるセルフケア2選
走り始めのパパに特に取り入れてほしい、2つのケアを紹介します。
それぞれ1〜2分でできます。このケアを習慣にするだけで、故障予防に大きく役立ちます。
① ふくらはぎストレッチ(足底・アキレス腱の保護に)

- 壁に手をつき、片足を後ろに引いて膝を伸ばす
- 後ろの足のかかとを床にしっかりつけたまま、前の膝をゆっくり曲げる
- ふくらはぎに伸びを感じながら20〜30秒キープ
- 反対側も同様に。左右2〜3セット
目安:走る前・走った後・入浴後に行うのが理想です。
ふくらはぎが硬くなるほど、足底とかかとへのストレスが増します。足底腱膜炎・アキレス腱炎の予防サポートとして、最もおすすめのケアです。
② 股関節ほぐし(腰・膝を守るウォームアップ)

- 立ったまま片足を前に持ち上げ、膝を外側に大きく回す(10回)
- 逆方向にも10回回す
- 左右を行う
目安:走り始める前に必ず入れてください。
育児パパは抱っこや前かがみ姿勢が多く、股関節が固まりやすい状態にあります。股関節の動きが悪いと、腰と膝がその負担を補うことになり、両方に痛みが出やすくなります。
諏訪湖マラソンに向けた練習スケジュールの目安
諏訪湖マラソンは例年10月ごろの開催です。
6月にスタートするなら、本番まで約4〜5ヶ月あります。10kmを完走することを目標にした場合の練習スケジュールの目安を紹介します。

- 1〜2ヶ月目(6〜7月):週3回 × 20〜30分のゆっくりジョグ。「走る習慣を体に刻む期間」。体のサインを確認しながら進む
- 3ヶ月目(8月):少しずつ距離を伸ばす(30〜40分に)。暑い時期なので早朝か夕方に走ること
- 4ヶ月目(9月):週1回は40〜50分のロングジョグ、残りは20〜30分。この頃に「走れてきた感覚」が出やすい
- 直前2週間:距離を落として体を整える。怪我のない状態でスタートラインに立つことを最優先に
タイムよりも完走を目標にするなら、「無理しないスケジュール」の方が、結果として早く成長します。
走り続けるために、体のメンテナンスも忘れずに
走り始めてから2〜3週間は、どこかに「違和感」が出やすい時期です。
「まだ大丈夫」「このくらいなら走れる」と思ってそのまま続けたパパが、1ヶ月後に本格的な痛みで来院されるパターンは少なくありません。
整骨院は「痛くなってから行くところ」ではなく、「走り続けるために体を整える場所」として活用してもらえたら嬉しいです。
茅野・原村・富士見・八ヶ岳エリアで「諏訪湖マラソンに向けて走り始めた」「膝やすねに違和感が出てきた」というパパ、ぜひお気軽にご相談ください。
焦らず、体をしっかり作り上げながら、一緒にスタートラインを目指しましょう。

